カレーとチャーハン

カレーとチャーハン。

どちらも永遠の男子ごはんで
嫌いな人を私は知りません。

しかし、このふたつには
両極端な特徴があります。

それはおいしく作る難易度です。

カレーをマズく作るのは難しく、
チャーハンをおいしく作るのは難しい。

その歴然たる差を作っているのは、
ズバリ食品メーカーの努力です。

カレーを誰でもカンタンにおいしく
作ることができるのは、ひとえに
市販されているルゥのおかげです。

最初からおいしい味付けがされているものを
ベースにするのですから、おいしくできるに
決まっています。その上、レシピまで
丁寧に書かれているので、その通りに
作って失敗する方が難しいというわけです。

対して、チャーハンはそうではありません。
米、卵、具材、調味料など、基となる素材を
自由に組み合わせて作る必要があり、
なおかつ火力や炒め方など、それ次第で
味が大きく変わる要素が、多分にあります。
つまり、チャーハンをおいしく作るには、
知識や技術が不可欠なのです。

もちろん、チャーハンについても
市販の素を使うという手段があるのですが、
「チャーハンをおいしく作れるか」という議論の中では
素を使うという方法が邪道のように語られる
料理界の7不思議が存在しています。
市販の素を使った上で、ドヤ顔で「うまいでしょ?」と
言おうものなら、死んだ魚の眼で見られてしまう。
悲しいですが、それが現実です。

ちなみに、私は市販のルゥを使わずに
スパイスからカレーを作ったことがあるのですが、
一所懸命時間をかけて出来上がったものは
カレーというジャンルに属しているだけの、
得体の知れない物体でした。

もちろんマズかったです。

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