「AKIRA」の5巻
今、何かとアキラが話題のようですが、
我が家には「AKIRA」の5巻がありません。
(「AKIRA」を知らない人はググってください。)
(話題のアキラについては「アキラ100%」でググってください。)
さて、「5巻がない」ということは
1〜4巻、6巻はあるということです。
(全6巻)
時を遡ること高校時代、
無類の漫画好きだった私は
当然のことながら「AKIRA」にも
ハマっていました。
当時、学生なのでお金がなく
古本ばかり買い漁っていた私ですが
「AKIRA」は古本屋で見つけることができず
全巻を新品で購入したことを覚えています。
そして、大学入学を機に
神奈川で一人暮らしを始める際にも
「AKIRA」を持って長崎を旅立ちました。
「AKIRA」は面白いし、部屋映えもするし、
大学生にとって、必需品の漫画と言えます。
しかし、不思議なことに、大学を卒業する頃には
我が家に「AKIRA」は一冊もありませんでした。
まぁ本当のことを言えば不思議でも何でもないのですが、
私の「AKIRA」は誰かに「借りパク」されたのです。
残念なことに、漫画を貸すことは日常茶飯事でしたので
誰に「借りパク」されたのかは全く思い出すことができません。
なので、その「借りパク犯」である友人Sのことを
以下、「窃盗犯」と呼ぶことにします。
(Sは「窃盗(settou)」のSです。)
窃盗犯が誰であるか、全く目星がつかないまま
大学の卒業を迎え、就職。
私は大阪で暮らし始めました。
同僚や先輩はいい人ばかりでしたが
大阪の暮らしには何かが足りませんでした。
そう、「AKIRA」です。
部屋に「AKIRA」がないのです。
部屋に「AKIRA」さえあればスゴくオシャレな部屋なはずなのに
部屋に「AKIRA」がないせいで、信じられないくらいダサい部屋に
成り下がっていたのです。
そして、ダサい部屋に住むことに耐えられなくなった私は、
改めて「AKIRA」を買い直すことにしました。
しかし、そう思って立ち寄った本屋には
5巻だけがありませんでした。
これが初めて読む漫画なら
「5巻を買わずに6巻を買う」という
選択肢は取らなかったと思うのですが、
もう何度も読み返している「AKIRA」です。
そもそも「読みたい」というより「置きたい」
という感情で買いに走っている私は
「5巻はまたいつか買えばいいか。」
と、気楽に考え、1〜4巻、6巻を購入したのです。
それから10年。
いまだに我が家には「AKIRA」の5巻がありません。
本屋で「AKIRA」の5巻を見つける度に
「買おうかな」とは思うのですが、
「まぁ今日はいいか」とスルーし続けてきました。
「とりあえず部屋に「AKIRA」は5冊あるしな。」
「そもそも何で2度も買わないといけないんだ。」
といった気持ちが、購入を邪魔するのです。
しかし、今年こそは「AKIRA」の5巻を
買おうと考えています。
中途半端は終わりにしたいのです。
その前に、最後の希望を持って
これだけ書いて終わりにしたいと思います。
窃盗犯へ
万が一、このブログを読んでくれていたら
嬉しいなと思い、筆をとりました。
あなたに「AKIRA」を全巻窃盗されて
10年以上の月日が経ちました。
窃盗の時効は7年です。
もうあなたは罪に問われません。
だからお願いします。
「AKIRA」を返してくれませんか?
あれは私が高校時代になけなしのお金で買った
新品の「AKIRA」なのです。
しかし、今となっては
あなたの家に10年以上も居座っている
あなたの「AKIRA」でもあるでしょう。
むしろ私と過ごした時間よりも
あなたと過ごした時間の方が
長くなってしまいました。
だから、贅沢は言いません。
5巻だけ返してください。
1〜4巻、6巻は差し上げます。
色あせていても構いません。
絶対に怒りません。
だからお願いします。
「AKIRA」を返してください。
窃盗犯からのご連絡を
心よりお待ちしております。